天井の瓦礫に押しつぶされて大蜘蛛は次々潰れていった。


「雷神、やったか?」


「いや、まだ土埃で前がよく見えねー」


視界の開けるの待っていると、真一の叫び声が城内に響き渡った。


しまった!雷神、風神が急いで駆けつけると10mはある大蜘蛛の巣の真ん中に糸に巻かれた真一が捕らえられていた。


「真一、大丈夫か?」


「うん、なんとかね。でも徐々に糸が閉まって来てるから苦しいよ・・・」


風神が風で切ろうとした時。


「動かないで、風神!雷神も久しぶりね」大蜘蛛が喋った。


「誰だ?」雷神が聞くと・・・・・「ホホホホ、もう忘れたの?この声を」・・・・


ナーシャ!雷神と風神は同時に叫んだ!


「そう、お前達に見捨てらえたオベリスクの恋人ナーシャよ!」


「ナーシャ、何故そんな姿に?!!」風神は信じられずに聞いた。


「全部、お前達のせいだよ!処刑された私をサタン様が蘇らせてくれたのさ!蜘蛛の姿でね!この度サタン様は、お前達を始末すれば元の姿に戻してくれると約束された」


「ナーシャ!サタンの言葉を信じるな!利用されているだけだ!」


「風神、私を見捨てたくせに・・・よくそんな事が言えるな」



「それは、違うなナーシャ!俺達が見捨てたんじゃない」雷神が大きな声で否定し、その時の様子を語り出した・・・


・・・・あの時、俺と風神は密命を受けてお前を助け出しに行った・・・・・


「嘘だ!そんな事はありえない!」


「最後まで雷神の話を聞けよナーシャ!」



・・・・・そして、激闘の末、運良く助け出したんだ。しかし俺達は、もうボロボロだった・・・・丁度その時、天界が見えてきた時・・・・・


「私を助け出して、その時どうした?」


・・・・・オベリスクがやって来て君を・・・・・彼に渡した・・・・・


「オベリスクに渡した?嘘だ!!オベリスクに渡したのなら、何故天界に戻らずに・・・私がこんな醜い姿になっている?!」


「それは・・・・」


「それは、何だ答えろ雷神!」