「真一、千里眼を貸してくれ」


風神が真一の肩を叩きながら言った。


「どうして?」


「今、オベリスクは時空間にいる。人間のお前では移動は無理だ」


「いやだ、僕もマキを助けに行く!」


「わいも行くで!マキお嬢さんの一大事や!」


風神は前回のように助ける余裕はない事を真一とケンさんに説明したが、二人?は納得しなかった。すると雷神が二人に聞いてきた。


「真一、ケンさん帰って来れる可能性は3割だ、それでも行くのか?」


「マキは友達だから・・・」


「真一、よう言うた!」


真一は内心怖かった、しかしマキを助けに行く気持ちのほうが勝ったのだ。


「そうか、仕方ないな。どうしても行くと言うなら俺の風袋に入れ」


そう言うと風神は背中に背負っていた風袋を取り出した。


「真一もケンさんも移動中は絶対風袋から出ないでいてくれよ」


「分かった!」そう言って真一とケンさんは風袋に入いると・・・


風袋を担いだ風神は・・・・


「雷神それじゃ、行くか」


「いつでもいいぜ、風神」


雷神と風神は物凄い勢いで天高く昇り、雲の上まで出て止まった。


「いくぞっ!」風神が右手を高く上げると、風神と雷神の周りに風が集まりだし、やがて暴風のように風が回りだした。ゴォーーーー!と風が雄たけびを上げ始めた!


「今だ!」雷神が雷を放った!すると稲妻がバチバチバチと風と合わさり雷鳴と共に、二人を中心に風と稲妻の道が出来た。


雷神と風神はその風と稲妻が洞窟のように舞う道を一気に潜り抜け、マキの元へ突き進んだ。そのスピードはやがて光の速さを超えて・・・二人は消えた。