「おのれ人間の分際でこの私の邪魔をするとは!ここから生きて帰れると思うなよ!」


オックスフォードが手を広げると倉庫のドアが閉ざされ、無数のナイフが突然空中に現れたと同時に、二人に向って飛んできた。


「真一伏せろ!」ケンさんの叫び声がした。


誰もが、だめだ!と思った瞬間!


ドーーーンと稲妻が倉庫の天井を突き破り、全てのナイフを焼き尽くした。


「何者だ」オックスフフォードは倉庫の天井を見上げた。


「雷神参上、マキ遅くなったな」


「雷神君!遅刻だよ!罰金ものね!」


「そう言うなよ、着替えもしないで来たんだぜ」雷神はマキに学生服姿を見せながら言った。



二人の会話に、オックスフォードの怒りは頂点に達し「お喋りはそこまでにしとけ!」


また無数のナイフが空中に現れた。


「懲りないやつだな、もう一度稲妻をお見舞いしてやろうか」


「面白い、やってみろ。その変わりこの倉庫一帯は吹っ飛ぶ事になるがな」


「はったりだ」


「そう思うならやってみろ、小僧」


「よーし、やってやるよ」


バチバチと雷神の両手から電気が空中に出始めた時、マキが叫んだ。


「雷神君待って!そのナイフの中に火薬が仕込んであるよ、千里眼のセンサーが反応してる!」


「関係ないね、俺はそのくらいじゃまいらねえよ」


「雷神君、真一達がいるからダメよ」マキは必死で雷神を止めた。


「ちっきしょう、わかったよ。マキ」


「ほう、物分りがいいな」オックスフォードは不気味な笑いを浮かべながら・・・



「それなら、これで終わりだ!死ね!」オックスフォードが手を下ろした瞬間ナイフが真一、美由紀、雷神の3人に向って飛んで行った!


真一は咄嗟に、美由紀だけでも助けようとナイフの矢面に立った。


「真一、止めろ!」ケンさんの泣き叫ぶ声が聞こえた。