「ありがとう…」


小さく呟いた言葉が教室に響いた



しばらくその場から動けずにいたら誰かが教室のドアを開けた



「あれ、ナツ」


「三弥」


「何してるの?」



その質問に答えられずにいたらまぁいいやと言って三弥が俺の向かいの席に座った



そして俺の顔をまじまじと見る



「何だよ…」


「いや、なんかスッキリした顔してるなと思って。解決したの?」

「まぁな…」



こいつには何でもお見通しってことか…



「俺やっぱり奈緒にもう一回好きって言うよ」


「そう、それはよかった」


「何だよそれ?」


「誰かさんのせいでうちのお姫様がうるさいんだよね」