ついには黙り込んでしまった由芽



「由芽…」


「分かったよ…終わりにしよ…」


「え…」


「でも一回だけ殴らせて」


「お前の気がすむなら何回だって…」



こんなことで俺のしたことを許して貰えるなら何回殴られたっていいと思った




きつく目をつぶる


次の瞬間、乾いた音がなる



この痛みは俺が由芽を傷つけた痛み



きっとこれ以上由芽を苦しめたし傷つけた



「バイバイ夏樹…大好きだったよ!」



さっきまで泣いていたのが嘘のように、満面の笑みで由芽は教室を出ていった