「じゃあ何で…」


「知らねぇよ!!そんなの俺が聞きてえよ!」


「……」


「俺のことなんて要らなくなったんじゃねぇの?」



そうなかば投げやりに吐き出された自虐的な言葉を聞いてあたしの中で何かが切れた



気がついたときには痛みの残る手と目の前の頬を押さえる市川の姿



「ってぇ…」


「奈緒の…奈緒の気持ちを考えたことがあるの!?奈緒は誰よりもあんたのことが好きなんだから!!」



いい放つと同時にその場から逃げ出した



無我夢中で戻った教室にはミツの姿



「ミツぅ…」


「なんて顔してるの?まぁ大体の予想はつくけど」




よく分からないけど涙が溢れた