「な、なつ、き?何か、声聞こえない?」


「聞こえるな。」



ど、どうしよう……


こういうの実は苦手なのに


「なに?奈緒怖いの?」


怖いけど、怖いけど…

けど……


認めるの悔しい!!


だって夏樹はめっちゃ笑顔


「こ、怖くなんてないもん!!」


「そう?」




夏樹はドアに耳をつけて聞こうとしてるし

「奈緒も来い。」


全力で逃げたいけど、何か悔しいから私も耳を近づけた



「……せ、や……め、ひと………ち……。」


なんか喋ってる?


「聞こえねぇ。」


「何か言ってるよね。」


「もういいや。早くしねえと授業始まるから、とっとと用事済ませようぜ。」


「そ、そうだね。」


よかった〜


「先生、ちょっと入るぞ。」

「おぉ、ちょっと待ってろ。」