「何となくって…。でも、まあ私は夏樹の声が聞けて嬉しい…かな…?」


…。

何可愛いこと言ってんだよ、こいつ

ちょっとビビった…


「夏樹?」



なんかやられてばっかで、悔しいな…


「俺も奈緒の声が聞けて嬉しいけど?」


「……。」



多分、ケータイの向こうの奈緒は顔を真っ赤にしてんだろう…


ざまあみろ



「なあ、奈緒。」


「な、何?夏樹」


「週末どっか行かね?いろいろあって、結局どこも行けてないしな。それにもうすぐ夏休みだし。」


「うん!!絶対行く!!」


「そんじゃ、約束な。」


「うん、楽しみにしてる。」

「おぅ、じゃあまた明日な。」


「うん、バイバイ。」




奈緒と電話して、ちょっと落ち着いたかも


仲直りできて、出かける約束もしたし明日が楽しみだ


―夏樹目線END―