開いたページは、

「・・・アップルパイ」

何かを思い出して頭が痛くなるマセソンだったが、
しかしサラは全く気づかず、


「なんだかこの間から無性につくりたくなっちゃって。
あの、マセソンさんに尋かないと、嫌いだったら困るから・・・食べられますか?」

マセソンは苦笑しつつ、本を眺めて。

「ご心配なく。大好物だよ。ありがとうサラ・・・いや“セレア"」


誰の仕業かは知らないが、ね-------



「良かった、じゃあ明日のお茶の時間にはちゃんと作りますね、マスター」

「ああ。それにしても、“マスター"ってのは堅苦しいな。マセソンでいい」

「了解しました。マセソンさん」

「うーん、まあ、いいかな。・・・じゃ宜しく頼むよ、サラ?」

「こちらこそ」







END