「え…?」


やばい!!

超美少女!!

足ほっそい!!

え!!誰!?


「まだ戻ってこれないのぉ?
里桜、智士居ないちょぉと寂しいんだけどぉ…」

甘く絡み付くような声で、美少女は智士に絡み付くようなボディータッチをしてる。


まさかのそういう関係か!?
カレカノ的な!?

「他の奴等と喋ってりゃぁいいだろうが。」

でもそれに対する智士の言葉は冷たくて。

絡み付いてる美少女の腕を一瞥して抜いてた。


カレカノとはちょっと違う…?


「里桜は智士としゃべりたいのぉ。」

おぉ、美少女積極的!!


「俺は今綾と喋ってんの。」

アゥチ!!

「…はぁ?」

うわっ!!
こっち向いちゃった!!
気付かれちゃった!!

そんで睨まれた!!
美人に睨まれると超迫力なんだね!!


「コイツ、誰?」


うわぁ…。

急に口調がキツくなっちゃってるよ…


「誰って…俺らのクラスの副級長だろ?」


そうだ、そうだ!!

…ん?

俺らのクラス?


「あぁ。あんたが。」


こんな美少女うちらのクラスにいたっけ…?


「おい、綾?
まさかお前、わかんないとか言わねぇよな?」

智士が呆れた目で睨んでくる。

…しょうがないじゃん。

「すいませんね…。」

「名前覚えんの苦手な俺でさえ、全員覚えたのによ。
お前頭いいだろ?」


「うん。」


「うわっ、ムカつく!!」


「いや、名前覚えんのは何の問題もないけど顔と名前が一致しないことがよくあるのよ。」


「うん。さらっと頭良いこと自慢したね。お前らしいわ。」

あぁん!?

「智士、綾。
お前らいつまでも喋ってていいのか?
点呼には行ったのか?」

佐光がうちらに近付いてそう言う。


…点呼?

うわっ!!
やべぇ!!忘れてた!!

「「今すぐ行ってきます!!」」

「それでこそ級長と副級長だな。」




それであの美少女里桜ちゃんとは別れたけど

あの子のせいでうちらの糸がどんどん絡まってくなんて


まだ誰も気付かなかった。