悠斗のお父さんが私の腕を優しく持って、


立ち上がらせてくれた。




そしてエレベーター脇のベンチに座らせてくれた。


悠斗のお父さんは少し間をあけて、


私の隣に座った。





「悠斗、だいぶいいみたいでね。


明後日ぐらいには一般病棟に移れるからね」



お父さんは優しく言った。




「・・よかった・・」






ホッとしたら、一度おさまった涙がまた出てきてしまった。






「お母さんが君にひどい事言ってないかい?


ごめんね。


気にしなくていいからね。



いつもかぁ−っとしちゃう短気な性格で。


でもあれで、言った後、後悔してたりするから。



しばらくして、悠斗が元気になった姿を見れば


落ち着くと思うから」