そんな・・・
「会わせてください!
会いたいんです!!
お願いします!」
私はさらにさらに深く頭を下げた。
悠斗のお母さんが私に一歩近づいた。
「あなたに何がわかるの?
15年間、大切に育ててきた息子が、
刺されたのよ。
怪我しないように
病気にならないように
ずっと大切にしてきたのに・・・
こんな・・・
こんな大きな傷をお腹につけて・・・
許せない!!!
絶対に許さないから!!
帰りなさい!!」
悠斗のお母さんは泣きながらそう言って、
悠斗の病室へと歩いて行ってしまった。
頭を下げたまま
私は廊下にひとり残された。