「悠斗は一生懸命正也を説得してた。
そんなことして何になるって、
やめさせようと説得してた。
でもだんだん口論になってきちゃって
私やばいと思って、警察に通報したんだ。
そしたら、正也が興奮してきちゃって
『じゃあお前を殺してやる』って。
そしたら悠斗が『桃叶を殺すのをやめるなら、かまわない』なんて言うから、
正也が…
すぐに警察来たし、救急車もすぐに呼んだ。
悠斗、どんどん出血しちゃって、私…
本当にごめんなさい。
私…」
香奈は口を押さえて泣き出した。
「ありがとう」
香奈は驚いたように、私を見た。
「香奈…さんが、早く救急車呼んでくれたから、
悠斗は助かったのかもしれない。
感謝してる」
香奈はボロボロと号泣した。