姉ちゃんの部屋で一緒のベッドで寝た。
携帯が鳴るのが怖くて眠れなかった。
そして
そのまま朝がきてしまった。
私の携帯は鳴らなかった。
「姉ちゃん私、病院に行く。
悠斗の顔が見れなくても、少しでも悠斗のそばにいたい」
朝、髪をセットしていた姉ちゃんが、はぁ…とため息をついた。
「やっぱりね。そう言うと思った。
ほら、行くよ」
「姉ちゃんはいいよ、仕事でしょ?
私ひとりで大丈夫だから」
「ひとりで大丈夫なわけないでしょ?
ママが仕事終わるまで、姉ちゃんそばにいるから。
もう昨日の時点で、店長には遅刻するって言ってあるし、予約の調整もしてあるから、大丈夫」
姉ちゃん………
「ありがと…姉ちゃん」
「しっかりしなよ!
朝までなんも連絡なかったんだから、絶対大丈夫だって!
心を強く持ちな!桃叶!」
姉ちゃんは私にデコピンをした。