「あなたに出会わなければ…
あなたにさえ出会わなければ!!
なんでこんなことに!!
二度と私たちの前に現れないで!!
かかわらないで!!」
悠斗のお母さんは、頭を抱えて泣き出した。
「本当に…申し訳ありませんでした」
ママは深々と頭を下げてから、私をずるずるとエレベーターホ−ルのほうへ引っ張った。
「いさせて、ママ
悠斗のそばにいさせて!
お願い…」
ママは首を振った。
「いさせてあげたいけど、悠斗くんのご両親の気持ちを考えると、無理。
お姉ちゃん呼んだから、とりあえず今夜は、お姉ちゃんと帰りなさい。
何かあったら必ず連絡するから」
その時、姉ちゃんがエレベーターから出てきて、
私は、姉ちゃんに抱えられるように
家に連れ戻された。