俺は女たちを無視しながら、教室を出ようとしたその時。



教室のドアが勢いよく開いた。



走り込んできた人は、荒い呼吸をしながら、大きい声で聞いた。




「あの、転校生って誰ですか…?」



転校生?



あっ、俺か。



「はい。俺だけど」



振り向いて答えた。



俺は驚いた。



そこに立っていたのが、



屋上で見た、泣いていた女の子だったから…。