学校。

「宇井!!大丈夫か??」
と、先生がかけ寄ってきた。
この人が私の担任なんだ。
「先生、ご心配お掛けしました。望…記憶がないんです。だから…」
お母さんは、ハンカチで涙を拭きながら話した。
「……そうですか。分かりました。クラス全員で宇井を支えます。」

「ありがとうございます。ほら、望も…」

私は、ペコッと頭を下げた。
「宇井!!心配しなくていいぞ。」先生はそう笑って頭をなでた。