汗はザアザア
雨のように流れ


これが試験終わりの
人の行動か…


ひとつの命を救う為

僕にとって
安くない買いものをする


子猫の時間を動かす
には誰かが整えて
あげなければならない


予備の財布の中身を
使い果たし


子猫と共に夕日の中
道を正して駅に向かった


栄養補給をしたから
少しは元気になって
くれよと願い汽車の中へ


ガタガタ揺れる
車内にも関わらず
ぐっすりと眠る子猫


名もない子猫のまま
一生を終えなくて
良かったと思えた


ちゃんと猫の世界に
戻れるまでよろしく


頭をちょんと撫でて
地元の駅で降りた