チュッ――――――





一瞬だった。




歌波が俺に短いキスをした。



「頑張ってね。和季先輩」




少し頬を染めて、

歌波は微妙に口角をあげて笑った。




「ったく...。我慢してたっつーのに」



「なに?なんかいった?」




歌波は俺の小さい独り言に耳を貸す。


俺はそんなことなんてお構いなしに、
歌波にキスをした。



体育館の入口に背を向けて、





静かに甘く深い、キスをした。