割と重症だな、俺。 「先輩?」 「あ、わり...」 我に返って俺も立ち上がる。 それから体育館まで 会話を1度も交わさずにやってきた。 やべー…、 調子こきすぎたか?俺... 体育館の入り口で、 ジャージ姿に着替えた 『マネージャー』の歌波は 俺を後ろから呼び止めた。 「なに?」 可愛い歌波の声を聞いて、 餌に食らい付く犬みたいに 俺は素早く振り返った。