翌日―――――――――――
「おはよ。歌波ちゃんっ」
学校までの道のりを歩く
あたしの後ろから甲高い声が響く。
「えっとぉ…」
「ごめんねいきなり。あたし近藤レナ」
近藤さんなんて...。
うちのクラスに居たっけ?
「あれ?何読んでるのー?」
「え?あぁ、漫画だよ。」
あたしは近藤さんとやらに
カバーで覆い隠している漫画を見せた。
カバーで隠さないと
生活指導主任になんていわれるか…。
「少女漫画ー?」
「そう、だよ。」
「へぇー。生身の恋より漫画の恋派?」
「え?」
学校の門をやっとくぐったところで、
近藤レナは変な事を言い出した。
「それならレナ。安心だなぁ」