彼が手招きしているのが見えた。
かっこいー…。
そんな普通の行動までもがキラキラして見える。
あたしは皆の注目を浴びながら、
そっと扉の方へ向かった。
「ごめんな急に。ちょっといいか?」
彼の笑顔を見て、
絶句するほど胸キュンしていたあたしは
黙って頷くことしかできなかった。
『南先輩』に連れられて、
人目が気にならない小さな部屋に来た。
「ここは…」
「散らかってるけど、空いてるとこ座んな」
ここはどこですか?
と聞かんばかりに、
先輩はあたしを気遣ってくれた。
ほんとに優しくてカッコいい人だなぁ...。
あたし...
少女漫画のヒロインみたぁい!