僕は、すぐに携帯を開き、誰かを見た。


     高鳥奏



奏ちゃん?

僕は、すぐに通話ボタンを押し、耳に携帯を付けた。

《俊〜★

チャンスだよ★

理沙に言っちゃえ〜★

ファイト★》

通話は一方的に切られた。


奏ちゃんの言いたい事はわかる…


告白しろって事だよね…


そのために、水城と走って行ったのか…

「どうしました?

私達も行きましょうよ。」


理沙ちゃんが話し掛けてきた。


今しかないか…


「ギガお疲れっす!」

直之君が通り過ぎていく。

ドーム内はどんどん人が少なくなり、次第に僕と理沙ちゃんだけになる。

「あのさ…

理沙ちゃん。」

僕は車椅子に座る理沙ちゃんの正面に移動した。

覚悟を決めろ!

どう転んでもその時はその時だ!


落ち着け!!


「どうかしました?」

理沙ちゃんと目が合い、胸が高鳴る。

もう後には引けない!!

言うしかないんだ!!


でも、どう言えばいいんだ?

やっぱり単刀直入に言うべきか?


それとも、何かドラマチックに言うべきか?

やばい!

どうしよ!

理沙ちゃんは、黙って待ってくれている。


もう、どうにでもなれ!!


「僕と付き合ってください!!」