当時の私は、その行為の意味がわからず、ただただ痛いし怖かった。


今なら中指立てて絶対言ってやるのに、
「金払え!ファックユー!!」


私は泣きながら父親に助けを求め、父と暮らし始めた。

父のマンションは、ちゃんと水道も、ガスも使えた。

これで、まともな暮らしができる。

そう思っていたが、そこにはすでに女が父と一緒に住んでいた。

父は私に言った。

「新しいママだよ」
と…。

ああ…。

おんなじ展開だ…。

それは見事に的中した。

父の女は私にはろくに何も食べさせてくれなかった。

父も見てみぬふり…。

父と、女が出かけてる隙に飲む水道水が、何よりおいしかった。

ある日…

父と女は帰ってこなかった。

くる日もくる日も帰って来なかった。