「村木さんとヤっちゃうと好きになっちゃいそうで怖いの…。

村木さん奥さんいるし…。
だから…ね?」

さりげなく座る位置を変え、しつこく触り続けてくる手をかわした。

「レミにはいつもそう言って断られるな。
だが、悪い気はしない。」


私がほんとにお前の事好きになるとでも思っているのか?

気持ちわりぃ~からヤりたくねぇだけだよ。
クソオヤジがっ。


「レミさん、ご指名です。」

タイミング良くボーイが現れ、私は席を立つ事が出来た。




「今月のトップはレミちゃんで~す!!」

全ての客が帰った後のミーティング。

店長がそう言った。

パラパラと、気のない拍手。

「何でアイツはいつもトップなわけ?」

「どぉせ客とヤりまくってんでしょ。」

そんな声も聞こえる。

ヤってるわけねぇだろ。

店に来る客となんてよ。自分たちが客とれねぇからってひがんでんじゃねえよ。

「聞こえてんだよっ!!」

女達を睨みつけ、私はロッカールームへと入った。