ピシャンッ…

強く閉められたドアに、私は口元を緩めながら視線を送った。

「全く…珀ちゃんは…」

「?」

いきなりよく知る声が聞こえたと思ったら、窓から大和さんが入ってきた。

「やっ大和さん?!危ないですよ!!ここ、三階です!」

焦る私に、

「あ〜大丈夫よ?あたしこれでも、ガールスカウトやってたんだから」

大和さんは優しく、そして頼もしくそう言った。
それにしても、ガールスカウト…とは、そうとう古いような…?

「古いかしら?」

「え…」

やっぱり大和さんは、エスパーだ。

「あたし、そんな大層なもんじゃないわ」

ほら、エスパー…