自分の学校の途中にある保育園に優を預けてから、急ぎ足で学校に向かう。






今日から、お母さんの仕事がまた一つ増えるらしくてこれからずっと、送り迎えはあたしがやることになった。







学校に着いてから下駄箱を開ける。






「……また…か…。」







下駄箱の中に入っていた紙を取り出して手でくしゃくしゃに丸めた。








丸めた紙をブレザーのポケットに入れる。







上履きを履いて自分の教室に行く途中で、女の子たちの高い声が耳に入って来た。






声がする方に一瞬、ちらっと目をやると沢山の女子が誰かひとりを囲んでいた。







顔は見えなかったけれど…多分、水瀬陽斗先輩。





陽斗先輩はとても有名で

学校で1番カッコイイらしい。






あまり関わらないからよくわからないけど─―…。





そんなことを思いながら歩いていると、予鈴がなった。