「サギ!あんたこの子どうするの!?」

「キミちゃん先輩怖いっす」

引きつった笑いを浮かべ、サギ先輩は続けた。

「苛めっ子の方、しつこそうだったし…しばらく様子見で此処にいれば良いかなって」

「あ、そ。理加はどうなの?」

「どうって…?」

あ、名前で呼んでくれた。

「此処に入るかどうかよ。ちなみに此処はスカウト制だから後で入ろうとしても駄目なの。で、入るならしっかり事務仕事をやってもらうから」

その剣幕に押され、わたしは、分かりました、と上擦った返事を返していた。

「…ホントに入んの?」

季村先輩がベッドの柵に肘をついて聞いてくる。

「はい……あ」

「なに?」

「…掛け持ちしても良いんですか」

「それは構わないわ。集まる時に集まってくれるなら」

此処は部活じゃなくて委員会の扱いになるし。

「…分かりました」