叶side




芽瑠は全然頼んない。




髪もこんなに汚れてるのに涙一つ見せない。




強がり…。




もう俺は決心した。




俺と美佐が付き合えばこんなことにならなくて済む。




最初の時点では思った。だけど時間が経つにつれてそれは薄れていった。




俺は美佐なんかと付き合いたくない。




そう思った途端…




「叶が話が美佐に話あるんだって」

「え――!!何何?」




は?何言って……




「叶早くいいなよ」




告白しろってこと?




確かにさっき平和になるからって…付き合うって考えたけど今はちがうよ。




でも芽瑠のこんな姿見たくない。



「俺と付き合って?美佐」




そんなこと言いたくなかった。死んだって言いたくなかった。




「本当に――?嬉しい」

「良かったね美佐」




笑顔で喜ぶなよ芽瑠。




俺は耐えきれなくて教室に戻った。