自分の席に荷物を置いてから、いつものように雪城さんの席に向かう。
「やあ、雪城さん。さっき言った通りだけど、部活どうする?」
「えーっと、……藤沢さんはどうしますか?」
逆に聞かれてしまった。
……どうしようか。
今年は特に予定もないから毎日来られないこともないけど、宿題があるからなあ。
「来週一週間は出て、それから宿題。終わって暇があったら来るよ」
即席で予定を立てる。
そうするのも、僕は雪城さんの部活する姿を見ていたいのかもしれない。
監視なんて役割としてではなく、僕自身の願いとして。
「……私もそれくらいです。元旦は墓参りとかありますから……」
言って、雪白さんはすぐに顔が赤くなった。
「えと……私、藤沢さんと合わせたつもりはないんですけど……」
いやまあ、偶然じゃないかな。
「でも……」
雪城さんの言葉は続く。
「……出来れば一緒がいいなって……」
……出来ればあまり人がいないところで言って欲しかった。
「先輩達は楽しそうでいいですねー」
他の部員は無視を決め込んでいてくれたのに、森の奴は……。
うう……、あからさまに顔を赤くされるとこっちまで恥ずかしい。