「キミは立ち向かう覚悟ができたんだ。これからを歩いていく覚悟ができたんだ」

だったら僕は、その旅の再開を祝福したい。

「僕には何もわからないけど……僕に頼って欲しい」

僕はキミを評価したいと思う。

「キミの決断をけなすものが現れたら、僕がそいつを殴ってやろう」

それはキミが迷惑をかけていると思う?

「かけていい迷惑があるんだよ」

それはなんて言うのかな。
僕にはわからない。

「僕はキミの所属している部活の部長だよ?」

だから僕は、キミを監視――見守っていこう。

その役を負ったのだから。

それに、知りたいとも思ったから。

「――ありがとうございます」

彼女は言った。

彼女の思いを僕はどれだけ知ることができただろうか。

僕の思いは彼女にどれだけ伝わっただろうか。

それはわからない。

けれど、そのうちわかると思う。
いや、わかっていきたい。