「スゲー景色良いな〜俺、こんな所があるなんて知らなかった。
帰る時夜景見えるかもな…」


「そうだね」


二人並び小路を下る
普段運動靴ばかり履いている私は、スカートに合わせて掃いた靴が歩きなれなくて歩幅も狭くなりがちでいた

すると、省吾さんはスッと手を差し出し

「今日はレディーなんだしな〜オシャレは大変だな。ほれ…掴まれ。行くぞ」

と、モタモタしている私のてを握りゆっくり歩き出した

「慣れない格好しなきゃ良かったな。似合わないよね…」


すると省吾さんは手をギュッと強く握り歩きながら


「そんな事ない。可愛いよ」

と、言ってくれた

そんな事言われたら…急にドキドキしちゃうし、握られた大きな省吾さんの手が急に気になるし

前に抱きしめられた事まで思い出してしまい恥ずかしい気持ちがピークになってしまった





いつの間にか建物の玄関前に着き、繋いでいた手を離された


「行くぞ」


そう言ってドアを開けた省吾さんの顔を私は見る事ができなかった

玄関に入る時、頭にポンと手を乗せられ省吾さんが

「俺がついてるからな。大丈夫だから」

……………え?