この広い世界に願うこと

気が付いたのはいつだっただろうか…

ふと、自分の手が父親と比べて小さいことに。


僕の手に余る程大きい野球ボールが、父親の手の中にすっぽりとおさまっているのだ。

僕は幼いながらも、僕と父親とは違うのだと知った。


「僕は゛たなかしゅうじ゛。パパは゛たなかしゅうへい゛。僕とパパは名前もちがうんだね」

そう言えば父は、その大きな手で僕の頭をわしゃわしゃと、少し乱暴だけど…だけど優しさく撫でてけれた。

「あぁ、そうだ。この世に一人として同じ人はいないんだよ」

そう言った時の父親の顔は、今も覚えている

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