「・・・あなた、東京に行ったことはあるのかしら?」

「・・・はい?」

百合華をみると、目がきらきら輝いている。

「東京ねぇ・・・夢みたいな場所よね・・・」

どうやら、『東京』っていう単語しか聞こえてなかったようだ。

助かった・・・?

「あなた、東京に行ったことはある?」

「・・・はい」

・・・うそです、行ったことないです・・・

「・・・えっ?!」

京花が驚く。

「しっ・・黙ってて・・・」

京花が口をつぐむ。

口裏をあわせてくれるようだ。

「じゃあ、さっきの失礼な態度、東京にいる友達を連れてきてくれたら許すわ!」

「・・・はい?」

行ったことないんだから、いるわけないじゃん!!

「見つかったら、ここに電話して!」

「はあ・・・分かりました・・・」

ケータイに百合華のメルアドが設定される。

「楽しみにしてるわねッ♪」




で、今に至るというわけ。




真面目に大ピンチ・・・