病院に着いた。

春なのに、凄い汗だく。

急いで中に入った。

ロビーにいる、看護師さんに声をかける。

「あの、すみません。上田花音って…」

尋ねると、悲しそうな顔をして見てきた。

「奏さんね? 電話の相手だった、沢井です」

私の肩に手をかける。

「…あのね、」