そうお礼を言って体育館倉庫から出た。


「千隼まだいるかな?…て何時だろ?」

 ケータイを取り出して時間をみると6時を回ってる。


 樹里菜ちゃんこんな時間まで体育館倉庫に何の用だろ…?


 女の子だし、1人で帰るのかな…?


 そんなことを考えながら教室に戻ってみた。

「千隼…!?」

 千隼はいまだに教室で熟睡してる。


 そろそろ起こさないと先生も帰っちゃうよ…。


「ちーはーや!! 起きて!!」

「あぁ…?…ひなみ…?」

「そうだよ? 帰ろ?」

「そうだな…ってバカっ!! これ着ろ!!」

 とろんとしていた目がぱっちり開いてこっちにブレザーを投げた。

「え…? ひゃぁっ!!??」


 ブラが透けてた…。

「ありがと…。」

「いいから早く着ろ。 帰るぞ」


 なんで濡れてるか聞いてこない…。

 気を使ってくれてるのかな?


「あっ、樹里菜ちゃん!! 1人で帰るのかな!?」

「誰?」

「東内 樹里菜ちゃん! すっごく可愛いんだけど…体育館倉庫に1人で用事があるって言ってたけど…。」


「東内…?」

「知ってるの?」

「いや…?」


 曖昧な返事を返した。