何か変わるはずもなく…言われたままの高校へ進級した…


俺、斎藤 薫(さいとう かおる 15歳)…この名前のせい(絶対に!)で…


小中学生…良い事なんてないないな~い‘ない生活’だった…多分、この先も…この名前のせいで。




……入学式当日。



俺は、中学時代も同じ道のりを歩いた……。


中学と高校は、目と鼻の先にあるからだ……が、この日は少し違っていた。少し先を歩く母親と少女………少女の方は、かなり俺とは違いはしゃぐように歩いていたから…


俺は、ずっと何故か目で追い………続けていた。



笑ったり、キョロキョロとしたり…あげくは怒り出す…見ているだけで、何だか笑みを浮かべてしまう………………………………………が!!!!



俺は……気付いてしまっていた……その…ミニスカートから覗く綺麗な真っすぐな脚の他に………
ピンク…ピンク色の…………………………。


だからこそ、俺は急いで彼女の横にたった…


セーフだ…多分、誰もまだ気付いていない…こっそり周りを伺っていたけど気付いていないので…人知れずホッとする…



さてと………どうやって教えるべきか。小さな声で………き、気付いていない!?何だか真剣に、掲示板を見ている…?



「忍の知り合い?」




うっ……………横にいた母親(忍?忍って名前…ってちがーう!!!)とバッチリ目が合ってしまうと…不機嫌そうな顔で振り向き…………俺は、内心思っていた以上の可愛さと言わなきゃいけない事実………いつもより、オドオドとしていた。