「陽ー菜ちゃん♪
これ、おいしいよ?」

「…うっ…大介さんっ」



笑顔で、料理の入った皿を渡してくれた大介さん。


笑顔だよ…

この最低最悪な変態野郎の弟とは、大違い。

血の繋がりないんじゃないの?



「ありがとうございま…」

「餌付け禁止。
つーか、コイツ俺のだから」

「へ?」



受け取ろうとした皿は、隣の成弥に奪われた。

そして、皿を持ってない手で、私の体を引き寄せる。



「ちょっ…!!
お母さん達いるから…っ」

「だから、なに?」



笑顔のまま聞いてくる成弥。


分かってるくせに~っ!!



「お母さん達に見られるから…やめてよ…っ」

「話してるし、気付かねぇって」

「でも、嫌なのは嫌っ」



成弥は平気そうだけど、私は全然ダメ!!

もうっ恥ずかしさで死にたい…



「成弥、陽菜ちゃん嫌がってるでしょ?
今すぐ離しなさい」



美沙子さんの声で、成弥は手を離してくれた。


良かった~…

見られなくて………え゙…



「ほんと成弥は…
陽菜ちゃん、ごめんなさいね」



見られて…た?



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