こうして土曜…

重りをつけられたように、とてつもなくだるい足取りで駅に向かう。



…あれ?



「…深川だけじゃないの?」

「なんで私が高峰と二人で買い物行かなきゃならないのよ?」



いえいえ…

あなたが誘って来たんです…



「まぁまぁ、気にしないでっ♪」



深川の隣から、ひょこっと顔を出す桜木ちゃん。


パステルピンクのワンピースがかわいい…

思わず見とれていると…



「あんま見んじゃねーよ」



………成弥…


恐ろしく怖い表情で、俺を睨んだ。



「ちょっと、成弥~」

「つーか、陽菜がそんな格好するから悪いんだろ!?」



それは、桜木ちゃんのせいじゃない…

彼氏の器が小さいだけです…



「え、ごめんなさい…」



だから、桜木ちゃんは悪くないって…


成弥は、すごい独占欲が強い。

今さらながら知ったことだ。



「ねぇ、見せつけないでよ。
見てるこっちが恥ずかしくなる」



おっ、深川まともなこと言う!

それには俺も同感だ!



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