「…高峰………なんで…?」

「え?
あぁ、だって深川が欲しそうな目してたから…つい…」

「…嬉しい、ありがとう」



隣を見ると、深川は泣きそうな…いや、泣いていた。


あまりの突然さに俺はびっくりして、謝ることしかできなかった。



「ごめん…」

「…な、何で謝るのよ…?」

「深川、泣いてるから…」

「違う…泣いてない…っ」

「バレバレですけど~?」

「………っ」



深川は泣いたことを隠したがっていたが、もう遅い。

…って言うか、しっかりと見たし。


さっきの横顔もだけど…

深川があまりにも綺麗に泣くから…


深川の泣き顔が俺の頭から離れそうにない。


深川にそんなことを悟られないように、俺は深川からもらったプレゼントの入った袋を開けた。



「…え?」



いや、なんで…?



「…ごめんっ
…やっぱり気に入らなかった?」



泣いていたため、たっぷりと潤んだ深川の瞳が俺に向けられる。



「え?
いやいや!
逆にすごく嬉しいんだけど!!」

「…そう?
良かった…」



安心したかのように、小さく笑う深川に、またドキッとしてしまった。


…この顔は卑怯だと思う。



,