「あっ、いたいた!!
桜木ちゃん、成弥っ!!」



恭平…

堂々とぶち壊して来たな?


それに、俺より初めに陽菜の名前呼びやがって…



「あっ、栞、恭平君!」

「偶然だねぇ~
今、連絡しようとしてたんだ。
もう買い物終わったの?」

「うんっ」



陽菜はアイツらに気付くと、手を離して、深川の所まで走って行った。


…彼氏って、こんな扱いされんの?


そんなことを考えてるとも知らずに、陽菜は笑顔で深川と話し出す。


…ん?

なんか、恭平おかしくね?



「恭平」

「お…おう!成弥」



陽菜達から離れて、俺の所に来た恭平。

そして、キョロキョロ辺りを見回す。



「なに、挙動不審になってんだよ」

「…成弥、聞いてくれよ…」



また深川にいじめられたのか?



「俺…
深川のこと、不覚にもかわいいとか思ったんだけど!!」

「…はぁ?」



だから、何だ?



「俺、桜木ちゃんにもプレゼント買ったけど…
こっそり深川にも買っちゃったんだよ!!」

「何を」

「プレゼントだよ!
ほら、なんかさ…っ
深川喜ぶのかなーとか思って…」



お前は恋する女子、か…


内心、恭平に呆れた。



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