それから、数日後。


「ほんっとごめんね!!」

そう謝るのは、舞耶。

用事があるからと言って、先に帰る舞耶。


1人で帰るのか…。

寂しいけど、舞耶にも都合がある。

だから、仕方ない。


教室の掃除をして、帰る支度をする。

そして、廊下に出る。


「…………」

廊下に出ると、向こう側からこちらに向かって、歩いてくる斗和の姿。


必ず、すれ違う形になる私たち。



…どうする?声、かける?

それとも…、何も言わず、通り過ぎる?


立ち尽くす私に、気付かない斗和は、どんどん歩を進める。

そして、少しづつ縮まる距離。