その男の子の寝顔があまりにも綺麗で、一瞬で目が離せなくなったなってしまった。


もう少しだけならいいか、とその男の子のまえにしゃがみこんで、しばらくその男の子の寝顔を見つめていた。



するとどこからか爽やかな風が吹いて、男の子の髪を揺らした。
夕日に照らされて、茶色く光ったその髪は、とてもやわらかそうで、手を伸ばさずにはいられなかった。

ドキドキしながらちょっとずつちょっとずつ伸ばした手がその髪に触れようと言う時、



「何してんの?」


なんともいえない、優しく響くやわらかい声と共に君は目覚めた。