その後は、校則や学校の雰囲気などを聞いて、前の学校でどうだったかなんかを話して終わった。

正直、校則なんて無いに等しかった。
前の学校の校則も緩いほうだったけれど、この学校は更に緩かった。



行きは車で来たけど、天気がいいし、早く町に慣れるためにも帰りは歩いて散歩がてら帰ろうかな、なんて思って


「お母さん、私、歩いて帰るね。ちょっとお散歩しながら♪」

「そ、遅くならないようにね。」

「はーい!」

なんでかはわからないけど、新しい生活にわくわくしはじめていた。


学校と家の間くらい、ちょっと家よりかな、って所に公園を見つけた。

ちょっと覗いて行こうかな♪

わぁ、おっきな木がある!

そう思って木に近づいてみると、どこからか、スースーと心地よい寝息が聞こえてきた。


ん?誰か寝てるのかな?
そう思って、太い木の反対側を覗くと、一人の男の子が木に寄りかかって気持ち良さそうに寝ていた。