学校は本当に近くにあった。
学校にも自然がいっぱいで、なんだか"ポカポカ"。そんな言葉がぴったりだと思った。


「失礼しまーす。」


職員室と書かれた部屋のドアを開けると、先生だと思われる人たちが数人いて、その中の女の先生が私とお母さんを迎えてくれた。


「はーい。あっ、もしかして山咲さん?えっと新学期からここにくるー…」

その女の先生は、いかにもこの学校に似合うような、そんな先生だった。
男らしいとは違うけど、なんてゆうか、凛としてて、だけど少し砕けた雰囲気があって…

少し緊張がほぐれた。

あ、うまくやっていけそう!みたいな。

「はい、そうです。山咲です。こっちが美晴で、私は母です。って、見ればわかるわよねっ」

「はじめまして。私、美晴さんの担任をさせていただきます、国語担当の、西嶋 えみりといいます。よろしくねっ、美晴ちゃん♪」


「よ、よろしくお願いしますっ」

私はあまり人懐っこい性格じゃないほうだと思うけど、この人嫌いじゃないな、と思った。