「着いたわよ。ここがお母さんの実家!」

そう言われ、車を降りて顔を上げると、想像とは少し違って、白くて可愛らしい一軒家がそこにはあった。


「よく来たねぇ。つかれたろ?さっ、入んな!」


「ただいま、お母さん。久しぶりね♪」


そう言って出迎えて暮れたのは、大分昔にしか会ったことのない、祖母。


祖父は、私が6才の頃に亡くなった。
もう、10年になる。

私は16才になった。


「美晴~、何してるの~?」

先に入っていたお母さんが家の中から叫んできた。

「うん~、今行くっ」