振り返ると、
マネージャーの
横田 紗絵がいた。
「なんだ、横田か」
「なんだとは何よーっ!心配してきてあげたんだよ?」
「心配?」
「だって、一馬ったらずっとぼーっとしてるんだもん」
「まじ?俺、そんなんだった?」
「うん。ちょーダサい顔してた!」
「なんだそれっ!」
横田は俺のぼーっとした顔を真似した。
「こんな感じっ!」
「ははっ!横田ブスだなとっ!」
すると
口を膨らまして
俺の頭をたたいた。
「失礼なっ!ばーかっ」
そういうと
横田は走っていった。
――なんだ、あいつ。
「変なヤツ」
まさか、
この光景を
あいつが見ていたなんて
、知らなかった。