『最新情報が入りました。死亡者は日本人乗客3名……ヒロセナオコさん……』
「母さん……母さん…」
俺は泣き崩れた。
こんなときでも兄貴は冷静だった。
「落ち着け。とりあえず俺先生に電話するから」
……プルルルルゥ
「夢斗?大丈夫か?」
「あぁ大丈夫」
「なんか俺らにできることあったら言ってくれよ」
「ありがとな、翔也。」
…ブチっ
兄貴は先生に電話をかけた。
「もしもし」
「夢斗ニュース見たよ。大丈夫か?」
「大丈夫です…。すいません。合宿はいけません。」
「合宿なんか今はどうでもいい」
「俺学校辞めます」
「なんでだ?」
「下の奴らの学校とかあるから辞めて、働きます。」
「それはあとでいいけど、お葬式はどうするんだ?」
「今決めてます。そろそろ失礼します」…ブチっ