今日も憲斗を送ってから学校に向かった。
「広瀬~」
「あ?田崎か」
「優莉がよかったかなぁ?」
「まぁ田崎でもいっか」
「でもいっかって何?あたしは翔汰だけしか好きにならないから」
「わかってるよ。俺だって優莉だけだよ」
「颯斗おはよ」
「崇也おはよ」
「あ、た、た、田崎もおはよ」
「おはよー」
「崇也わかりやすいなぁ」
「な、な、なにがだよ」
「田崎にもわかんだろ?」
「何?全然わかんない」
「お前は鈍感だな」
「鈍感じゃないし~」
「はーい、席着け。今日も昨日と同じです。次の鐘で移動開始な」
「なぁ崇也」
「あ?」
「野球やんね?」
「俺が?」
「お前が」
「マジで?」
「マジで。今日来ねーか?楽しいぞ」
「じゃあ今日は野球部行く」
「よぉし、決まり」
……キーンコーンカーンコーン
「行くぞ~崇也~」
「待てよー」
「田崎といっしょになれるぞ」
「うるせーよ」
「田崎~行くぞ」
「今いく」
「早くしろ~」
俺と崇也は先に教室を出た。
……っドーン
「痛っ」
「田崎まだ?」
「……」
「田崎?何こけたの?」
「なんか誰かにぶつかっちゃってさ」
「そっか。どこもうったりしてねえか?」
「足捻っちゃっただけ…