マウンドでは。
「夢斗白ベンチもめてね?」
「なんでだ?」
「わかんねぇ」
「いってみっか?」
「行こ」


白ベンチ。
「喬也やめろ」
「離せ」
「颯斗やめろって」
「離せよ!!」
「お前ら何やってんだよ」
「夢斗先輩、すいません。俺ついカッとなっちゃって」
「大丈夫だよ。喬也がキレるってことは俺らのことだろ?」
「まぁそんなかんじっすけど」
「颯斗、ちょっとこい」
「あぁ?」
「悪い。翔也グラウンド借りる」
「え?あ、わかった」
「こい」


グラウンド。
ーーーバッコ~ん
俺は兄貴に殴られた。
「なにすんだよ!!」
「お前が調子乗ってるからだよ」
「なんも知らないくせにうるせーんだよ!!」
「なにも知らねえよ。けど俺らの練習を邪魔するやつはここにはいらねぇ。」
「……」
「俺らはマジで甲子園目指してんだよ。邪魔するならでてけ」

「どうした」
「先生。もう終わったんで大丈夫っす」
「そうか」
「あ、先生。こいつピッチャーから降ろしてください」
「勝手にしろ」
「ありがとうございます」

「白ピッチャー交代喬也やれ」
「はい」
「颯斗はショートはできないよな、じゃあ、修ショートな」
「はい」